心が締め付けられる - 「翼の翼」

中学入試の国語に頻出な朝比奈あすかの「翼の翼」をようやく読みました。
おそらく子供が中学受験をしていなければ、こんな気持ちにもならず、ここまでしなきゃいけないのかくらいに思ったと思います。

でも、実際は来年には本番を迎える受験生がいます。その当事者としては、親の心の機微が非常に精緻に描かれていて、心がギリギリと締め付けられる内容です。

「中学受験をやめてしまえ」という言葉は言ってはいけない言葉No.1らしいけれど、言ってしまう言葉No.1だろうというくだりには思わず大きくうなずいてしまいました。

「コンコルド効果」や「沼」といった表現は、本当に身につまされる思いですし、正直読後感としては、子供が元気でいてくれればそれでいいから中学受験やめるのもいいかもという思いが、我が家のように特に勉強のことで子供と衝突することが多いご家庭の場合は、大きく残る気がします。

家族全員がこの本を読み、話し合いました。我が家の子供は、今の所は翼ほどは追い詰められていないようですが、夫婦共々本当に気をつければならないと固く思いました。

 

6年生はもちろん、特にこれから中学受験を始めるご家庭はぜひ一度お読みください。